ベンクール産スマトラオオヒラタ♂91,5mm
   
分布域:スマトラ島(ベンクール、パダン、リアウ、アチェ等)
ギネスサイズ野外:103mm 飼育:99,7mm
ティタヌス中、最も体が幅広く、大顎も太い。
外国産クワガタの中でトップレベルの人気を誇り、有名血統も多く存在する。
気性が荒く、クワガタ相撲の大会ではパラワンオオヒラタと共に上位に名を連ねる。
内歯下がりの個体が人気があり、安定して内歯が下に出やすいリアウ、パダン、なかでもアチェ産の人気が高い。


入手先:MARUクワカブ('07,8.04)
購入価格:中歯91,5mmペア=5001円、先歯2ペア5001円、内歯上・下2ペア2600円、諸経費2220円の計5ペア14822円
累代:WILD
産地:インドネシア スマトラ ベンクール
サイズ(実測):♂91,5mm88,5mm87,5mm87,5mm87mm87mm(84mm)♀49mm45mm45mm43,5mm43mm42,5mm(43mm)


2007年 8月 4日
アチェ産の飼育でヒラタに嵌ってしまい、色々な産地の個体を飼育してみたいと思っていたところ、
横浜のKUWATAにて内歯上がりの素晴らしい標本を目にし、ベンクール産の個体を飼育しようと決めていた。
そんななかビッダーズにて都合良くWILDの出品があり、競り合ったものの無事に5ペア落札。(代理購入分1ペア含む)
落札数が多いのはカブクワ飼育経験のある友人(今は飼育しておらず、もっぱら手伝いをしてもらっている。)と計画した、
「オオヒラタ100匹飼育計画。ギネスを狙え!〜ベンクールで利益を出せるのか〜」という下らない試みのため^^A
余談だがこの友人は高校時代の同級生でリアル友人→クワ友となった珍しい存在で、
アンテ全盛期時代頃にオオヒラタにはまっていて、今の自分の飼育と比べても遜色無い程だったとのこと。
非常に親しくなってからも1年程お互いにカブクワ飼育に嵌りまくっていることを知らず、
ひょんなことから判明した瞬間はお互いに爆笑&キモさ自慢が始まったことは言うまでも無い(笑)
ちなみに勝敗は池袋まで昆虫相撲の試合に行ったことがあるという武勇伝を持ち、
且つ、オオヒラタの調教法を語りだし、精神論まで持ち出し始めた彼の圧勝♪
話が脱線したが、要するに半分お遊びのプロジェクトなので気軽に楽しんでいただきたい^^
計画では全ての♂を90mmUPで羽化させることになっているので、
採算を取るために高値の付く様な大型個体を連発できるように頑張りたい^^
100匹飼育計画と銘うってあるが、ある標本に感動したアホ二人が勝手に盛り上がった時の計画で、
後に二人で冷静に考えたところ成虫まで持っていくのは20〜30ペアにしようということになった^^A
画像の説明は上の2枚が91,5mmの大型中間内歯個体で下段左が内歯下がり、右が内歯上がり個体。



2007年 8月 8日
当初、4♀で持ち腹産卵させ、計100匹の幼虫を取ろうという予定だったのだが、
出品時の表記の大型のサイズとは異なった小さいサイズが送られてきたことの対応として
新たに2ペア追加で送って頂くことになったものが到着し、飼育分は合計6ペアに。
そして本日持ち腹を期待して6♀を単独で産卵セットした。
セット内容は共通して埋め込みマットにFマットを使用し、各♀ごとに以下のような差異を持たせた。
49mm  :コバエシャッター中に良質産卵木1本を横置き。底部固詰め。水苔。
45mm  :コバエシャッター中に小径産卵木2本を横置き。底部固詰め。
45mm  :コバエシャッター中に小径産卵木4本を縦置き。底部固詰め。
43,5mm:コバエシャッター中に大型霊芝材1本を縦置き。底部固詰め。
43mm  :コバエシャッター中にFマットのみ。底部固詰め。水苔。
42,5mm:コバエシャッター小にFマットのみ。底部固詰め。水苔。
ちなみに産卵木は前回の友人が提供してくれた。このままスポンサー化してくれることを祈る(笑)
予想では小ケース以外の全ての♀が産卵し、計50匹はとれるかな〜といった感じ。気になる結果は次回の更新で♪



2007年 12月 21日
次回の更新で♪

…とか言っておきながら4ヶ月以上放置^^A
一度目のセットでは二系統からの32匹しか採れず、
結局忙しさもあいまって43mmの一系統17匹のみ手元に残すことになった。
菌糸のチョイスは月夜野800ccに単独飼育。
これがなかなか良いセレクトだったようで今のところ一本目で40g、40g、44g、46gが出てきている。
二本目は同1400ccに投入し、3本目にいければブロックでの飼育を予定している。
また♀幼虫は早い個体は続々と蛹化しだしている。
かなり丈夫なようで一匹も★になっていないのでこのまま羽化率100%を目指したい。



2007年 12月30日
全ての♂個体の最初の瓶交換が終わったので途中経過。
17匹中♂10匹、♀7匹で♀は全て蛹室作成済み。
♂体重は40,40,41,43,43,44,45,46,46,47gで平均43,5gと我ながら非常に素晴らしい経過だが、
40g〜41gの3個体は具合を見て交換したのではないので、平均45gなら難しい数字では無いと思う。
♀は800ccもいらないと思うが初齢初期での割り出し時に雌雄判別することは不可能なので、
40g半ばまで♂に瓶交換のストレスを与えないで済むということを考えれば、
一本目は乾燥しづらい容器での800cc〜1000cc程が最良の選択なのではないかと思う。
また反省点を挙げるとすれば2本目の瓶は1400ccではなく、2000〜3000cc位が理想で、
早くも次世代のことを考えるならば次世代の二本目は3000ccでいきたい。
ベンクール産で1本目でこの成績なら95mm連発も夢ではないと思うので大事に飼育していきたい。

2008年 6月 8日
毎度毎度の放置したあげくの突然の飼育結果報告(^◇^)
画像を見て貰えば一目瞭然だが全て立派に羽化してきた。
全頭のサイズをメモった紙が今手元に無いのだが90、89mmがほとんどであった。
そして見事に全部全部内歯上がりでした(笑)
これらの個体も近所の子供たちへ。
ペアで配ったこともあり、何度か飼育相談を受けた。
幼虫飼育や冬眠について質問されたのを覚えているので結構大事に飼ってもらえたようだ。
(念のため言っておくと冬眠はしません)

改めてこの飼育記を見直すと「ベンクールで利益を出せるのか」がテーマだったらしい…
ということで総括します。
親虫購入費…−14822円
産卵木…タダ
埋め込みマット(Fマット)…−2000円くらい
菌糸瓶(月夜野エレメント800cc17本、1400cc10本)…−6400円
子供たちの笑顔…priceless

…決まった…美しいほどに(^◇^)
これにてベンクール産スマトラオオヒラタ飼育記は終了です。